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被災直後から小学校の先生ができること(7):周囲の人を心配している

「小学校の先生ができること」の記事は、東日本大震災発生時に記載したものです。一連の記事は、子どもに強いストレスがかかった場合の対処方法を年齢段階別に示し たものです。これは、「小学生の子ども」向けの記事「周囲の人を心配している」をリライトしたものです。すべての子どもに関わる教育の専門家である小学校の先生向けです。災害時以外でも、生かしていくことができると思います。

【状態】他の被災者や家族のことをいつも心配している。

このことが、ストレスが加わったために生じた症状だとは気づかれにくいものです。他の人のことを心配して、その人の役に立とうとします。

「大丈夫ですか?」「元気ですか?」などなど、気遣いの言葉をかけます。

素晴らしい振る舞いに見えます。愛他的で、優しいお子さんに思えます。

【関わり】

その優しさをそっと褒めましょう。

「優しいね。素敵な気持ちだと思うよ」

お子さんの気持ちを代わりに語りましょう

「大丈夫なのだろうかって、心配なのかな?」
「役にたちたいと思っているのかな?」

何かを手伝ってほしいとお願いする。

「役に立ちたいって思っているのなら、一緒に○○してくれると助かるんだけど」
「こんなことをしてあげたいと思うんだけど、もっと良いことあるかなぁ?」
「皆で力を合わせてできることはないかなぁ。募金とか、必要品を集めて来るとか」

【解説】
過剰適応と呼ばれる言葉があります。大人の目から見ても「よい子」の状態です。大人の言う事を聞くことや、周囲の喜ぶであろうことを必死になって行おうとすることを指します。これがストレス反応だと気づかれにくい症状なのですが、周囲の人のことを心配している姿もその一つと言えるでしょう。


そのようにすることで身を守っている側面もありますし、自分の心配を他の人の様子を心配することで表現している姿とも言えます。また、そのようにできない 自分はダメだとの気持ちが強い場合には、自己概念がひどく悪くなりがちになります。自分はダメだとの気持ちから必死によい子でいようとする子もいます。

過剰適応の子どもは、精神科に通院している子どもに多く、精神症状が出る前にこの傾向が強いことも最近の研究で明らかになっています。

「そっと褒める」とありますが、過剰適応行動を過度に強めないためです。手伝ってほしいとお願いをした後では、褒めることよりも、「ありがとう。助かったよ」と感謝の言葉が必要になります。

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ABOUT US

cocorocare大学教授・NPO法人元気プログラム作成委員会理事長
NPO法人元気プログラム作成委員会理事長。カウンセリング研修センター学舎ブレイブの運営をしています。大学で教育臨床心理学を教えています。教育相談の面接を35年以上してきました。 公認心理師、臨床心理士、学校心理士、カウンセリング心理士(認定カウンセラー)です。カウンセリング心理士のスーパービジョンの資格もあります。臨床経験ですが、1時間の対面相談だけでも2万時間以上の面接を重ねてきました。 一緒に悩みの解消を考えていくカウンセリングスタイルが基本です。市町や学校単位で不登校を減少させる取り組みも18年ほど取り組んできました。クライエントさんの意志を尊重しつつ、必要とあれば、PTSDの解消にはEMDRを用いたり、アクティブテクニックとして認知行動カウンセリングを用いたりします。